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ようちえん日記 ◇母たちの繋がり◇

いきなりですが、こどもの庭には、母が保育当番として入る以外に
『ベビー当番』というものがあります。
それは、年少以下の子どもを持つ母が当番に入る際
その子どもを他のお母さんが別の場所で見ていてくれるというものです。
子どもによっては、もちろん一緒に保育当番の母が
森へ連れて一緒に散歩することもできます。

私は、下の子の性格や体力など、月齢などを考慮したうえで
連れて行かないほうがお互いにとって今は良いと思うので
保育当番に入るときは、他の、下の子を持つお母さんにベビー当番で娘を見てもらっています。

『お互いさま』で、逆に自分がほかの未満児のお子さんを
お預かりすることもあります。
今日まさにそれがありました。
[親子の会]のワークショップも本日公民館にて開催されていて
そこでもようちえん母が、『親子の会員のみなさんが滞りなくワークショップ開催ができるように』を目的として、みなさんのお子さんを見守るお手伝いをするというのがあったので、私もベビー当番としてそこに便乗参加させてもらいました。

朝。
当番であるお母さんとバイバイするのは、まだまだ若干2歳のknちゃんにはとても寂しいことでした。
森からワークショップ会場に行くまでも泣けちゃって、会場についてもママを探して泣きました。
少し落ち着いたと思ったら、また思い出して泣けちゃって。

ワークショップ会場には、見守り役のようちえん母が、私含め4名。
しかもその4人、全員が0~2歳児連れです。
ママが恋しくて泣き続けるknちゃんは、常に誰かが抱っこしている状態です。
誰かがknちゃんを連れ出してお散歩にいったり抱っこしているとき、そのお母さんの子どもはまた別のお母さんが気にして見る。
かつ、ワークショップ中、なにか困ったことはないか 危ないことはないかも目を光らせます。

と書きつつ、私は娘がかなりの抱っこちゃんのためknちゃんのお世話はほか3人にほぼ任せていました(みんなありがとう〜)。

その間、knちゃんの相手をしてるお母さんの子やほかの子を気にかけたりする中で。
ふと思ったんです。
そこには凄い信頼関係が成り立っているなぁって。
ひと世代まえ以前は、祖父母が同居してるのが一般的で、
母や父以外に赤ん坊の世話をする人が家には常にいたと思います。
更に、今よりずっと近所の繋がりも濃く、両親だけでなく
祖父母や近所の人に支えれながら育ったであろう。

今となっては、我が家もですが、大体が核家族。
たまに親にお願いしたりとか、時にはお金を払って託児所に頼むことが主流ですが、友達どおし子どもを『預かり合える信頼関係』って、こ庭ならではなのかも。って。

私はもともと心配性で、責任感も無駄に強かったので、信頼していないわけじゃないけれど わが子を家族以外の誰かに預けるなんて、長男(現在年中)の時は考えられなかったんです。

かつては『ママ友』なんて要らないって思ってたし、集団に溶け込むっていうことがすごく苦手だった私が、
こ庭に入って、なんかいつの間にか溶け込めてて、自分をありのまま受け止めてくれる人たちがいて、そのままを出せる自分がいて、
こ庭のお母さんがみんな大好きで、その人たちを心から信頼していて。

そういえば、ベビー当番以外でも、お母さん達の繋がりはすごいなぁと感じることがたくさんあります。

体質上、車を運転することができないお母さんがいます。
他のお母さんが協力しあってそのお子さんを毎日送迎してます。

妊婦のお母さんが、安静宣告を受けました。
また、別のお母さんが体調不良となり、数ヶ月 日常生活を送ることが難しくなりました。
他のお母さんが送迎するのに加えて、お弁当のおかずを1品ずつ作ってその子のお弁当をどうにかしたり、ようちえんがお休みの日にその子やその下の子を遊びに連れてってくれたり。

それは、義務感で動いてることではなくて、『当たり前』のこととしてやってるんです。
私は、あまり協力できてないけど『どうしたらその人を助けることができるだろう』とは考えます。
みんなが、それが当たり前になっているんです。

できる人が、できることを、できる範囲で。
できない時はできない。
だから、私はすごく居心地がよくって。

年齢さまざまの仲間ですが、みなさん多才で、いろんな個性があって、知恵やアイデアを出し合って助け合いながら日々活動しています。
私はこれと言って得意なことがありませんが、正直、この人たちとなら無人島へ取り残されても生き残れる自信があります(笑)

話がアレコレ飛んでしまいますが、私は昨年度の冬、こ庭を転園しようかと考えた時期がありました。
下の子が小さいなかで、日常の家事育児に加え日々の送迎などでいっぱいいっぱいになってしまい、さらに当番や係の担当、イベントごとの用意までに手が回らなくなってしまい、『地元の幼稚園に通わせたらどれだけ楽だろう』と思い、もう辞めてしまおうと思ってそのとき何人か相談させてもらいました。

もう辞める気でいましたが、とある母の一言でハッとしました。
『こ庭って ほんとに母が成長できる場所だよね』
何気なく言われた一言でしたが、その時の私には非常にしっくりきて
(逃げてもまた同じことが起こるはず。ここで辞めたら私はなにも成長できない) って思って、やっぱりこ庭を続ける決意をしました。

そのとき立ち止まって、色々考えて、どうしたら自分の中で納得のいく答えが見つかるかと模索しましたが、私にとってあれはすごく意味のあることでした。

その日から、なんか妙に楽になって、吹っ切れて、今まで大変だと思っていたことが全部楽しくなってしまって。
いつも、私はこ庭母や園児やスタッフさんに支えられています。
本当にこ庭に入って良かったと思っています。

最後に、
私が思うこ庭の良さってやはり自主保育。ゆえに、
母たちの意見が密に反映されていきます。
だからこそ、役割担当の仕事もあるし、ミーティングがあったり、整備活動があったり、やることはたくさんあります。
このようにたまにブログを書くこともありますが、今書き始めて1時間程たちました。
でもその時間はまったく苦じゃないです。
自分たちで、子どもたちや母たちがより充実した気持ちで、意義ある日々を過ごすことが出来るか考えながらこ庭をつくっていけると思うと何もかもわくわくしちゃいます。頑張れちゃうんです。

保育当番に入るので、週に一度は子どもたちと森にいることになります。
夏は暑いし、冬は寒いです。
でも、温かいスープに みんなでホッ。と温まれるあの瞬間は至福。
わが子の森での成長や他の子の成長が面白いです。
子どもとの関わり方、すべてにおいて興味深く勉強になります。
家での我が子との接し方も、ほかの子やほかの大人が接してるのを見てると、ハッとさせられることがあったりとか。

気づいたら、アケビのツルを近所の山で探すようになりました。
母たちが手作りカゴの編み方を教えてくれたので、自分で編めるようになりました。
羊の毛を刈って、草木染めすることも覚えました。
屋外でも火をつけて料理ができるようにもなりました。

私の生活のなかで こ庭に占める時間は、近所の幼稚園に通うそれと比べたらきっとはるかに多いんだろうけど、
その分感じることもたくさんで、得たものもたくさん。

もうすぐ、入園説明会。
こ庭の良さって、森の中で自然とともに過ごせるってことはもちろんですが、母たちのあたたかさや繋がりでもあると思います。
来年はどんな仲間が入ってくれるのでしょうか(^-^)

新たな仲間(そして親友でもあり家族のような) が増えること、楽しみで仕方ないです。

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長くなりました。

エリック

by kodomononiwa | 2018-06-12 22:12
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