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こどもの庭の“いま”とお母さんの私

こどもの庭の“いま”とお母さんの私

     

自然育児こどもの庭は、今年で開園5年目を迎えました。

これまでに12名の園児が巣立っていき、今年は初めて卒園児母から保育スタッフが3名誕生し、総勢11のスタッフが在籍。


過去最多のスタッフ数となりました。

立ち上げ当初から在籍していたスタッフも別の森のようちえんで我が子を育てたお母さんたち。


我が子を森で3年間育て、雨の日も風の日も共に子どもたちを見守ってきた同志が、我が子が卒園したのちも「森」で「こどもの庭」という場所で、つながり続けています。

 


令和という新しい時代を迎えてまもなく、私は男の子を出産しました。三回目の出産、母親歴8年目の私。ちょっとベテランのつもりでいました。



でも、甘かった。


新生児の育児は、

母親としてまた一からのスタート。


リズムのつかめない赤ちゃんとの生活、

体調が万全でない故に思うように動けないもどかしさから、

「私、元の生活に戻れるの?3人の育児をしながら、こ庭のことできるの?」と、

どうしようもない不安やあせりが襲ってきて、

産後しばらくは欝々とした日々でした。

 


そしてもう一つの不安の種。


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甘えん坊第二子の息子。

激しいあかちゃん返りを覚悟していました。


が、蓋をあけてみたら、産後2週間ほどは我儘ばかりの日々でしたが、それ以降は拍子抜けするくらい落ち着いていて・・・



それもそのはず。

ここには息子が生まれてまもなくから、ほぼ毎日のように顔を合わせ、お世話を焼いてくれる大人が何人もいて、そんな第二のおかあちゃんが入れ替わり立ち代わり、息子に寄り添い見守ってくれているのだから。


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「今日は息子くんと赤ちゃんごっこしたよ。」

「かもちゃんがスタッフの日は、いつも膝の上でお弁当食べてるよ。」

「今日は息子くん一日中、ようちゃんにべったりだったわ」等々・・・


出るわ出るわ

甘えん坊息子のごろにゃんエピソード。


母としてはちょっぴり恥ずかしいけれど、ようちえんで、スタッフやおかあちゃんたちが存分に甘えさせてくれている。

そして何より、私が大好きな仲間たちが息子と私を支えてくれている。


そんな安心感から、私の産後の不安定な気持ちは徐々に穏やかになっていき、赤ちゃんとの時間を心から楽しむゆとりがでてきました。


 

私の育児観の拠り所となっている、児童精神科医の佐々木正美先生の講演を拝聴した際、一番心に残っている言葉があるのでご紹介します。


「あなたは宝くじを買いますか?

私は買いません。

なぜなら、大金だけを手にしても人は決して幸せになれないと知っているから

人は、人とのつながりの中でしか幸せを感じることはないのです。

人とのつながりのなかで、自分らしく自分の役割を果たし、貢献することで本当の喜びと幸せを感じるのです。」 



“つながり” 


今の私を、子育て真っ最中の私を、

支えてくれているのは他ならぬこの 

“つながり” です。


血のつながった家族以外にも、

「あなたは一人でないよ。助けるから大丈夫だよ。」

と言葉をかけ気遣ってくれる人たちが身近にいることが、どれほど心強いか・・・

 

 母として 


「我が子を森のようちえんで育てたい!」


そう決意してからここまでの道のりは、決して楽しいことばかりではありませんでした。


でも、この道のりで育ててきた“つながり”があるからこそ、

私はお母さんである“私”を

我が子と過ごすかけがえのない“今”を

味わい慈しむことができています。

 

“みんなで 手と手を つないだら

でっかい ひとつの 輪になろう” 

 

この歌詞に込めた想いが現実になっていること、

そして何より、それに救われ支えられているのが、私自身であることを

なんだかとても誇らしく思えます。


そして、“つながり”が生む幸せな子育ての輪がもっと広がっていくよう、自分にできることを自分らしく果たしていきたいです。


こどもの庭 代表 園田智子(ばばちゃん)


by kodomononiwa | 2019-07-18 08:21 | 子育て日記
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